歯への予防歯科方法「シーラント」についてかわべ歯科の考え方

みなさんは歯科での予防と聞くと何を思い浮かべますか?

「フッ素」これが予防歯科では一番聞いたことのある言葉と思います。中には「シーラント」という言葉を聞いたことがある方もいるかもしれません。今回はこの「シーラント」についての知識と、かわべ歯科での「シーラント」についての考え方を述べたいと思っています。

A.シーラントは生えたての奥歯の磨きにくい溝(みぞ)部分に虫歯になりにくい詰め物をつめてその部分が虫歯になりにくいようにする方法です。

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シーラントとは小窩裂溝填塞法(しょうかれっこうてんそくほう)とよばれ、生えたての歯の溝(みぞ)の部分にフッ素配合されたプラスチックまたはセメントで覆って虫歯を予防する方法です。主に下の6歳臼歯(ろくさいきゅうし)とよばれる6歳前後で生えてくる下の奥歯が生えたころに行います。他にも生えたばかりの大人の歯にも行うこともあります。

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主な工程は
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①歯の面に汚れが無いようしっかり掃除をする

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②歯の溝部分にプラスチックがくっつきやすいように酸を塗って表面を荒れさせる

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③歯の溝部分にプラスチックまたはセメントを塗る

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④プラスチックまたはセメントを固める


 

B.かわべ歯科ではシーラントをこのような理由で行っておりません。

シーラントに関してはいろいろ考え方があると思います。もちろん私自身シーラント自体を否定するつもりはないです。ただ、以下の理由があるため、いくつもある予防歯科の方法から賛否両論あるシーラントを選択肢として行うことは考えていません。以前ブログで投稿していただいた川邉研次先生と同じ考え方です。(以前の投稿はこちら

①人工物(つめたもの、かぶせたもの)は長く持つわけではない(これをすれば一生安泰という治療は存在しない)欠けたり削れたりすればその隙間が虫歯の原因となることもあります。

天然の歯は一見毎日変わっていないようにみえますが、ミクロの世界では「リモデリング」という新しくパーツをつくっては古くなった部分を壊していること(再生)を繰り返しているのです。一方人工物は新しく何かを作るということはありません。つまり時間がたつにつれツバにさらされたり、咬み合わせで磨り減ったり消耗していくのです。すり減り薄くなった人工物は欠けたり、割れたりすることがあります。その欠けた部分は汚れや酸が付着しやすくなり、歯ブラシなどでも磨きづらくなるため、虫歯の予防が、虫歯の原因になることもあるのです。つまり、一度シーラントを入れたからもう安心というのは間違いです。定期的に割れてないか、磨り減ってないかを診てもらう必要があります。

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②治療をしなくていい歯にわざわざ治療をする必要性があるのかに疑問です

健康な歯を治療するということはまず考えられません。健康な歯を治療することで前よりも虫歯になりやすい歯になってしまうからです。つまり、健康な歯につめものをすることが、わざわざリスクをつくってしまうことにもなりかねないのではと思います。

③エッチングという酸性の薬剤を使うのでわざわざ歯を弱体化させてしまう

虫歯の原因は「虫歯の菌」と思う方は多いと思います。しかし、本当の原因は虫歯菌から放出されたり、酸性食品などの「酸」なのです。シーラントをするときにエッチングという酸を使用します。これはつめものなど削った歯につめものをするときにも使用しますが、シーラント時は健康な歯がほとんどです。ましてや生えたての弱い健康な歯を予防するのに虫歯の原因でもある酸を直接塗るのには少し疑問があります。

④虫歯にならないという保証がない、虫歯になると発見しづらい

シーラントをしたからといって必ずしも虫歯にならないという保証はありません。虫歯になりにくくなるのであり、お口の中の汚れや、食べ物によっては虫歯がシーラント部分に発生する場合もあります。現にシーラント部をはがしたら虫歯になっていたということもあります。

⑤虫歯は歯の溝の部分から発生するとは限らない

シーラントは主にかみ合わせ部分の溝(みぞ)の部分に行います。確かに、溝の部分は虫歯が発生しやすい部分です。しかし、その部分は比較的磨きやすい部分でもあります。最近では、歯と歯の間の部分の虫歯もよく見られます。その部分にはシーラントはできないので、シーラント=虫歯にならないということではありません。

⑥ちゃんとシーラントを行うのであれば、する際にラバーダムなどツバを寄せ付けない処置をちゃんとしているか?シーラント前にちゃんとお口の中の汚れを取ってくれているか?が大事です。

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シーラントをするのであれば、きちんとした術式をする必要があります。まず第一にお口の中の汚れがしっかりとれていること、赤染めとよばれる汚れが見える状態にして、しっかりお掃除できた状態で行うことが大事です。お口の中には目に見えない菌が1千億から1兆匹住んでいるのですから、汚れが多い状態では細菌をシーラントでフタをしてしまうということにもなりかねません。
第2にラバーダムとよばれるゴムのマスクでツバを寄せ付けないようにする工夫が必要です。
綿だけの処置では吐く息などで歯の面に水分がついてシーラントセメントの接着が弱くなってしまいます。さらに子供さんは常に動きます。ツバがついてセメントがはずれやすい、隙間をつくりやすい環境をつくらないためにもラバーダムをする必要があります。

⑦食事内容・生活習慣の見直し、鼻呼吸の維持や歯ブラシ、補助清掃器具(糸ようじなど)の選び方と使いかた、フッ素やお口の中の乳酸菌の積極的使用、定期的な歯科医院でのチェックなど、総合的なアプローチが必要です。

医療の進歩とあわせて予防の方法は日々進化しています。フッ素もただ塗るだけでなく3DSという歯型のマウスピースに塗り込んではめる方法やお口の中に効く乳酸菌の導入なども増えてきています。食事指導に関しても昔は砂糖を食べないという考え方から、希少栄養成分がちゃんと摂れているかなど細かくなっている現状です。そのため、昔からの方法であるシーラントに固執する必要はないと考えています。

 

いかがでしたか?シーラントは決して悪いものではありません。ただ現在は昔と違いシーラント以外にも予防方法が充実しており、デメリットが少ない方法が出てきたのも事実です。お子様に合った予防方法を一緒に考えてあげてください。

 
 
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